健康ブームの昨今、ネバネバ系食材の中に年末年始は特にスーパーの店頭に並ぶことの多い「自然薯」が含まれています。とろろで馴染みのある山芋です。全国あちらこちらに、とろろ屋さんがあり、美味しいお店があると聞くと、つい食べに行ってみたくなりますよね。古くから漢方薬としても用いられていますが、そのパワーを最大限に活かすべく、栄養成分や効能についていろいろ調べてみました。
自然薯は高級食材?
自然薯は「平家物語」にも出てくるように、平安時代に貴族階級の人々が食べる高級食材だったようです。漢方薬としても使われるような食材なので、滋養強壮的な効果があるとされ、古くから貴重なものとして扱われていたことは間違いありません。
別名「山のうなぎ」「山薬」ともいわれ、強精作用、滋養強壮、疲労回復、虚弱体質、カゼ、糖尿病、動脈硬化、ガン予防にもそのパワーを発揮するといわれています。
では、自然薯の栄養について見てみましょう。
自然薯100gあたりに含まれる栄養成分
*五訂日本食品標準成分表より
エネルギー:121kcal
水分:68,8g
たんぱく質:2,8g
脂質:0,7g
炭水化物:26,7g
灰分:1,0g
飽和脂肪酸:ーg
不飽和脂肪酸:ーg
コレステロール:0
食物繊維:2,0g
カロテン:5μg
ビタミンE:4,1mg
ビタミンK:0μg
ビタミンB1:0,11mg
ビタミンB2:0,04mg
ナイアシン:0,6mg
ビタミンB6:0,18mg
葉酸:29μg
パントテン酸:0,67mg
ビタミンC:15mg
ナトリウム:6mg
カリウム:550mg
カルシウム:10mg
マグネシウム:21mg
リン:31mg
鉄:0,8mg
以上、自然薯の栄養成分をご覧いただくと、ミネラルやビタミン類が豊富に含まれていて、新陳代謝や細胞の増殖機能、疲労回復を促進し、免疫力を高める(サポニンも含有)効果があるのも、ご納得頂けるのではないでしょうか。
プラス、美白成分のあるコンドロイチンも含まれているのですよ。
おもな有効成分と効能
それでは「山のうなぎ」といわれる自然薯の効能を詳しく見ていきましょう。
アルギニン:生殖機能を強める酵素で、自然薯にはたくさん含まれています。(強精作用)
アミラーゼ:でんぷんを含む食材の消化を助け、栄養の吸収を高める効果があります。
ディオスゲニン:若さの維持やホルモンバランス(アンチエイジング)に関係しているDHEA(デヒドロエピアンドロステロン)を増やす役割があることがわかってきたようです。DHEAは副腎や性腺で産生される男性ホルモンの一種で、ホルモンバランスを整える働きがあるとされています。ディオスゲニンは、自然薯だけに含まれている成分です。
ムチン:粘り気の成分のひとつで、胃の粘膜を保護し胃潰瘍や胃炎から胃を守ります。新陳代謝や細胞の増殖機能を促進する働きがあり、老化防止や肌の若さを保つ作用もあるといわれています。
食物繊維:自然薯は一般的な長芋の約2倍の食物繊維が含まれています。便秘解消に役立ちそうですね。
自然薯のまとめ
いかがでしたか?
自然薯は、まさに万能薬といっても過言ではない食材ですよね。
サプリメントで栄養を補うのも悪くはありませんが、これからは自然食材の自然薯パワーに頼ってみてはいかがですか。